2019.06.15 10:47伝えられないもどかしさ先月末、下北沢の書店で行われたトークイベントに参加した。「吃音 伝えられないもどかしさ」という本の著者である、近藤雄生さんと重松清さんの対談だった。この本に心動かされたわたしは、あちらこちらで薦めている。夫に軽度の吃音があるので、わたしにはとっても身近な事柄だということもあるけれど、わたしはいつも自分のことを疑っている。自動的に無意識に「普通」という物差しと眼鏡で世界を覗いて理解してつもり、わかっているつもりになっているだけなんじゃないかと。重松清さんが「伝えられないことを伝えられないもどかしさがある」と仰っていた。夫は2人のトークを聞いている間に、様々な記憶が甦ってきてまるで自分が言葉に詰まっているときのように「喉が閉まって苦しくなる」と言っていた。...